オヤジ☆ブログ【シャブレ・ジブレ】 〈不定期更新 目標毎週2回!〉

絵:きよた 文:たなべ


近況報告

 月曜の朝、スタジオに出勤してきてふっと思ったんです。

 

昨日は日曜でも仕事だったし、土曜日も片付けておきたい作業があってスタジオに来ていたし、このままだと今週末まで2週間働き詰めになっちゃうなー、と。

 

あ~、床屋行きたかったんだよな~、と。

 

 

あれ?待てよ。近所の1000円カットの床屋さんなら時間かからないし、サッとスタジオ抜け出して行ってきてもバレねんじゃね?

 

どうせ、僕のことなんか、みんな見ていないだろうし、頭さっぱりしてきても気付かれないんじゃね?と。

 

それで、スタジオパート1からパート2へ行くついでに、途中1000円カットの店に寄って1カ月ぶりに頭をさっぱりしてもらったのです。

 

で、素知らぬ顔してスタジオに戻ってきました。

 

そしたら案の定、見事に誰も気付かない!

 

その日朝一番で十数人のスタッフと顔を合わせたのに誰一人気付きません。

 

僕は一人面白くて笑っていたのですが、「田辺は何を笑っているんだろう?」って不思議そうな顔してみんな僕のことを見ています。それがまた面白い。

 

で、この面白かった一部始終をその日家に帰って奥さんに話したのです。

 

そしたら奥さん、

 

「え?髪切ったの?いつ?今日?そーなんだ。」

 

 

公私ともにボッチな今日この頃の僕なのです。


僕の耳に念仏

 カメラマンに限らず、プロフェッショナルな仕事を極めようとする人すべてに言えることだと思います。人は、それを実現するまでの過程の中で、「開眼」を経験するものです。今風に言えばブレイクスルー体験。

 

 

 開眼前の人は見えているつもりで実は何も見えていないし、気付かないから、自分は順調、何の問題もないと思い込んでいます。仮に人からアドバイスをもらっても、自分にピンとこなければ大して重要なこととも思えません。しかも今の自分は何となくうまくいっている気がするし、このまま何とかうまくいけるだろうという漠然とした自信に支えられています。

 

 それが開眼すると、ヤバいことが見えてしまうし、気になるから自ら探します。その問題を乗り越えないことには先に進めないから、その対策に奔走しなくてはいけません。開眼前の自分が呆れるほどのんきだったってことにショックを受けます。他人はそんな姿を見て「頑張っている」とか「努力している」と言ってくれますが、正直自分的にはやらないで放置しているほうが嫌だからやっているだけに過ぎません。

 

 

 ここ2年程、僕は知り合いのカメラマンさんに誘われて海釣りに行くようになりました。元々、釣りに興味はありませんでしたが、知り合いとの時間は楽しいし、近所の魚屋さんでは手に入らない鮮度の高い魚が美味しいし、船の上でボーっと海を眺めているのは気持ちいいし、誘われれば喜んでついていきました。冗談半分にその知り合いを師匠と崇めながら。

 

 その師匠といえば、申し訳ないほど僕に色々手ほどきしてくれます。いつまでも自前の釣り道具を買い揃えない僕に、いつも何でも快く貸してくれます。また、釣り方のコツ、道具の重要性やおススメの物など、事あるごとに様々なことを教えてくれます。でも、僕は正直そこまで釣りにこだわる気もありませんし、自分にとってそれほど重要ではないと思っていたので、師匠の話はいつも聞き流していました。

 

 そして、先週。その日は、これまで何度もやったアジ釣り。いつもの仕掛けと船長の指示に従えば、いつも何十匹と釣れる簡単お手軽な釣りです。でも、その日に限り、僕は4匹しか釣れません。師匠はもちろんのこと同じ船に乗り合わせた方は皆さん何十匹と釣っていたのに、僕だけ4匹。おかしい。もっと釣れるはずなのに釣れない。何かが違う。そして、悔しい。

 

 帰りの車の中で何がいけなかったのか、僕は色々考えていました。レンタルした釣竿は所詮レンタルだから、そのせいだったのか? それにしても釣れなさ過ぎだから他にも原因があるに違いない。 エサの付いた仕掛けを海の中に投げ入れてからの動作が良くなかったのか? せっかちに動かさずもう少しじっくり待っていれば良かったのか? 色々な考えが浮かび、いくつかの原因と対策が見えてきました。

 

 で、気付いたのです。自分で思いついたつもりのそれらの解決策、すべて師匠が以前から僕に言ってくれていたことだったと。動作も、道具も、コツもこだわりも、自分自身で考えたつもりでしたが、全部以前僕が聞き流していた師匠の教えだったのです。

 

 師匠から釣りに誘われるようになって2年、僕はやっと釣りの奥深さと面白さに開眼したのです。

 

 

 「なんだ、釣りの話かよ」と言うなかれ。

 

 開眼前、師匠の言葉は僕にとって馬の耳に念仏でした。 その駄馬が釣れなかった悔しさを知り、自ら答え探すようになってはじめて、師匠の唱えるおまじないが実は有難い教えだったと理解できるようになったのです。

 

 写真だって、自分が何となくウマく撮れていると思い込んでいるうちは、まだまだ。プロフェッショナルへの道は、挫折の滝つぼの深さを知ってからが本当の意味でのスタートなのです。

 

 

 

 


お節介ハラスメント

 若い方って僕のようなおっさんと違い、目の前にはいろいろな可能性が広がっています。でも、若さゆえに、その方向性は繊細な理由でいとも簡単にブレがちです。

 

 「スタジオの仕事が忙し過ぎて…」とか。

 

 「毎日、プロの撮影を見ているし、自分で撮ることだけが全てではないと思うから…」とか。

 

 もっともらしい言い訳をして撮ることから遠ざかっていれば、やがて、写真自体から離れていくことは語るまでもありません。

 

 そこで、僕のいるスタジオでは10年ほど前から、月に二度スタッフに自分の作品を提出してもらうようにしました。写真が上達するには、何はともあれ撮らなきゃ始まらないから作品の提出を義務付けて無理やりにでも撮らせようとの思いからスタートしたものです。

 

 

 撮るからには不特定多数の方々に見ていただこうとゆうことで、このサイト「外苑スタジオ・マガジン」ができました。その後、みんなの作品を日替わりでアップするようになり、フェイスブック(FB)、インスタと公開するチャンネルを広げてきました。

 

 今では、スタジオスタッフは全員自分のホームページ(HP)を作らなければなりません。このサイトやFB、インスタにアップした作品を閲覧した人が、そのスタッフ個人のHPに飛べるようにして、スタッフはその閲覧者の数によって自分の作品の反響を測れるようにしたからです。

 

 スタッフはその反響が大きければ、スタジオ後フォトグラファーとしてやっていくことに賭けてみる価値を見出せます。逆に反響が芳しくなければ、スタジオ後はアシスタントにつくことで今の自分にはないものを学び身につけるという選択肢が現実味を帯びます。師匠の教えを受けるために、まずは師匠に有り難がられる存在になるべく、アシスタントスキルの向上に励むのです。

 

 

 先日は、新たな試みもスタートしました。フェイスブックにアップしたスタッフの作品のうち、「いいね!」が一番多かったスタッフPさんの作品の投稿をフェイスブック上で宣伝してみたのです。

 

 最近、めっきりアクティブな利用者の少なくなっているフェイスブックです。ここ数年は日本だけの傾向でしたが、情報流出問題などにより海外でも利用者は頭打ちになっているそうです。

 

 それでも、結果は大成功。彼女の作品は広告開始からこれまで769名の方の目に止まり(写真をクリック)、136名の方がPさんのHPを見にきてくれています(2018年10月23日8時現在)。スタジオでは、これからも月に2回、福利厚生費でスタッフの作品を宣伝していくことに決めました。

 

 

 スタジオの営業宣伝のためではなく、スタッフ個人の作品やHPをお金を出してまでして常に宣伝し続けるスタジオなんて、日本でもこの僕のいるスタジオくらいじゃないかと思います。

 

 

 

 これって、おせハラ?

 

 

 

 おせハラ。

 

 

 

 お節介ハラスメント。

 

 

 

 

 って、どんだけ恵まれているんだよ、ここのスタッフ。こりゃ、誰一人残らずカメラマンになるしかないわな。よろ。

 

 

 

 


逆算

 スタジオに入ってみたはいいけれど、この先、本当に自分がフォトグラファーになれるのか不安、という人がいるそうです。そういった人は、ゴールから逆算して考えてみてはいかがでしょう?

 

 

Q1:カメラマン、フォトグラファー、写真家、呼び名はなんでも構わないけど、それを職業としていきたいと考えている?

 

Yes:↓(Q2へ)  

 

No:ご興味ありましたら、以下もお読みください。

 

 

Q2:自分はすでにそれに必要なセンスやスキルや人間関係を持っている?

 

No:↓  

 

Yes:お世話になります。今後ともよろしくお願い致します。

 

 

Q3:それを手にいれるために、この人こそと思えるカメラマン(フォトグラファー・写真家)の師匠を見つけ、アシスタントになろうと考えている?

 

Yes:↓  

 

No:(マネージメント的にいえば、確率的にはハイリスク・ローリターンになる可能性が高い選択です。こちらに関しては、また別の機会に。)

 

 

Q4:意中の師匠候補が、アシスタントに対して求めるスキルレベルを自分は充分満たしているといえるか?ただし、「自分的にわかっているつもり」ではなく「実際の撮影現場で任されたことに対し自分が全責任を負えるか」という観点で答えよ。(注意:スタジオ経験期間の長さと、アシスタントスキルの高さを混同しないように。誰もが比例しているとは限りません。)

 

No:↓   

 

Yes:スタジオの経営上は重宝な存在ですから、しばらくはどこのスタジオもあなたを優遇してくれるはずです。でも、それも見た目で自称30代前半と言っていられるくらいまででしょうか。遅くとも、それまでに自分の方向性や次のステップを見極めておかなければ先細っちゃうかもしれません。

 

 

Q5:自分に足りていないアシスタントスキルは何か?次の中から選べ。(複数回答可)。

 

① デジタルオペレーションに関わる技術と知識

② レタッチスキル

③ ライティングスキル

④ その他一般的なアシスタントワークスキル

⑤ 社会性・人間性

⑥ 社交性・チャーミングさ

⑦ アシスタントを経てカメラマンになるという覚悟

⑧ 体力への自信

⑨ 健康への自信

⑩ 言語力(日本語以外の言語でのコミュニケーションを求められる場合)

⑪ その他

 

 

 ここで挙げた項目が少なくとも及第点は超えるように、今すぐ具体的な行動をスタートすべきです。スタジオに入社して、何とな~く仕事を覚えて、ポジション的にも先輩からとやかく言われなくなって、スタジオマンの経験値だけを積み重ねているだけだから不安になるんです。当然と言えば当然。

 

 自分の失敗のほとんどが取り返しのつかないことにはならない今の立場(スタジオマン)のうちに、自分の失敗の芽は極力摘んでおくべきです。失敗ばかりで役立たずのカメラマンアシスタントが、師匠から極意を教わろうなんて虫が良すぎというものです。

 

 以上、今のあなたの不安は、今のスタジオマンという立場のうちに、あなた自身の努力によって潰しておかなければならないとゆう話でした。そうしないと、近い将来、あなたを雇った師匠のほうが不安に襲われちゃうかもしれませんよ~。

 

 

 


「ありがとう」の効能

 この話をすると、みんな「へー、そーなんだ。」と感心してくれます。でも、その後「試してみたら本当にそうだった!」って報告をしてくれた人は、これまで誰もいません。みんな、信じられないから試していないのだと思います。でも、本当にそーなんだから、そーなのです。

 

 僕はヒゲを剃るのに、T字のカミソリを使っています。そのT字のカミソリは、ある程度使用すると替え刃を交換しなければならなくなります。徐々に切れが悪くなっていき、つっかかる感じがして剃り跡が痛くなるようになってくるためです。

 

 そのカミソリの寿命の延ばし方があるのです。

 

 それは、ちょっと切れが悪くなってきたカミソリに向かって、心をこめて「いつも、ありがとう」と声を出して言うのです。恥ずかしがらず、素直に声を出して。それだけで、それまでの突っかかりがウソのようにスムーズな剃り心地になるのです。

 

 なぜだかはわかりませんが、そーなるんだからそーなんです。

 

 別に僕に超能力があるわけではありません。使っている髭剃りはドラッグストアで売っている一般的なものです。でも、こちらが心から感謝の気持ちを口にすると、確かに切れ味が良くなるのです。

 

 これは思うに、感謝の気持ちを口にするという行為それ自体が、自分自身の細胞を和やかにするということではないでしょうか。髭の毛根組織や皮膚細胞の無駄な緊張(こわばり)が解けることで、無機的なカミソリに対してしなやかになり、切れ味が良くなったと感じるのです。

 

 きっと、感謝の気持ちを口にする行為って、その相手へのリスペクトもさることながら、自分自身の心身にも良い影響を与えているのです。

 

 今の自分には、心から「ありがとう」と言っている余裕なんて無いって人も、積極的に人に感謝を込めて「ありがとう」と言うようにしていれば、自ずと余裕が湧いてくるかもしれません。

 

 

 ただ、問題はうちの奥さんです。ただでさえキレッキレなうちの奥さんですから。うかつに僕が「いつも、ありがとう」なんて言って、あれ以上切れ味鋭くなってしまったら、僕はヒゲどころか肉や骨まで切られてしまいそうです。

 

 

 

ウソです。いつもありがとう。

 

 

 


グーグルアナリティクス

 僕はこれまで、このブログ【シャブレ・ジブレ】が、スタジオのリクルートにつながってくれればいいな~と願ってきました。将来フォトグラファーになるために、まずはスタジオに勤めようと考えている方に向けて、このブログがお役に立てればと思っていたのです。

 

 でも、だれもが認めるおっさん丸出しの僕に、今どきの学生の方々をターゲットとした記事を書くなんて器用さはなかったようです。グーグルアナリティクスという優れたアプリで、このブログの読者の皆さんの年齢層を調べてみました。

 

 どうりで、ブログを始めてからというもの、カメラマンさんだけでなく、スタイリストさんやヘア&メイクさんからも「ブログ読んでるよ」とお声がけ頂くわけです。

 

 どうりで、面接に来られる学生の方に聞いてみても、「・・・すみません。読んだことないです。」とか「ブログ?あー、見たことあります。」と正直に答えてくれるわけです。

 

 今さらではありますが、無理なものは無理。リクルーターへのアピールは諦めることにします。そして、これまで以上に、業界にしがみつき生かさせて頂いているオッサン目線で想うことを綴っていこうという決意を新たにした次第です。

 

 

 その前に、ちゃんとブログ更新しろって話ではありますけれども。