師弟関係

 昔、徒弟制度のある業界の多くが野蛮だったころ、師匠は弟子を怒鳴りつけたり、時には手が出たりということが日常茶飯事だったそうです。(もちろん、師匠の考え方や人間性によるものなので、全ての師弟がそうだったわけではありません。)殴る、蹴るがなかったとしても、一般的には理不尽な待遇と思われても仕方のない過酷な労働条件の元で働くことが当たり前と思われている時代がありました。

 

 時代は変わり、そのような徒弟制度は一部の業界を残して、ほとんど見かけなくなりました。僕のいる商業写真撮影系の業界もしかり。今どき、アシスタントに厳しいだけの師匠は、一人で仕事をしていく覚悟が必要です。

 

 ところで、知り合いのカメラマンと、昔は“恐いカメラマン”っていたよね~って話をしていたときに彼が言っていたことです。「オレ、(レンタル)スタジオ行ったら、まず初めにやるのは、そこのスタジオさんとコミュニケーション取ることですよ。今どき、どこのスタジオマンもね、アレじゃないですか。だから、まずはこちらから彼らの中に飛び込んで、持ち上げて、少しでも働いてもらえるように気を遣ってますよ。こっちが怒ったりなんかしたら最後、今の子はすぐフリーズするか、ふてくされてますます動かなくなりますからね~。」

 

 また、先日ロケアシスタントに来られた方が言っていました。「カメラマンの〇〇さんにつきたくて、直接本人に聞いたんですよ。そしたら、アシスタントは取らない主義なんだそうで、振りだしですよ。誰か、いい人いないかなー。」と。でも、僕は知っています。そのカメラマンの〇〇さん、アシスタントとして来てもらいたい人がいて、一生懸命その人を口説いていることを。

 

 殴る蹴るがまかり通っていた時代って野蛮過ぎて話になりません。でも、仕事が出来ていないのに、それを本人達に気付かせないのもある意味残酷だと思うのですが、どうなんでしょうか?