(余談)マネージャーはAIに取って代わられるか

 昔から、時代に大きなインパクトを与える、革新的な技術というものがたびたび出てきます。すると、決まってその時流に乗った様々なビジネスがあちらこちらから湧くように出てきます。

 

 最近、「人工知能(AI)」が凄いと聞きます。先日も、グーグルの関連会社が作った囲碁AIが世界的に有名なプロの棋士を破り、話題となっていました。

 

 最新のAIは自己学習によって自分で賢くなっていく能力を持つそうです。雑誌やネットでは、「AIによってなくなる仕事」なんて読者の不安をかき立てる記事をよく目にするようにもなりました。

 

 

 

 様々な分野で活用され始めたAI技術です。聞くところによると、僕の仕事の一部でもある企業人事の「採用・選考」管理も、AIに任せようとする動きがあるそうです。

 

 理由は色々ですが、要は人では当てにならないからということらしいです。確かに、採用後に判明するミスマッチは、採用される側にも、する側にも、非常に残念な結果です。これを減らすことが出来るのなら、このAIサービスを積極的に活用する価値は大いにあると思います。

 

 ただし、気になることがあります。囲碁では、決まったマス目の碁盤の上に乗る白か黒の碁石の配置が、データのすべてです。確かにAIの何億通りもの可能性を瞬時に考える能力には感嘆しますが、「採用・選考」のデータ収集先は生身の人間です。

 

 計算すべき情報をデジタルデータとして矛盾なく入力できる囲碁と違い、人には生まれや育ちや気分やテンションやクセや……割り切れない事情など、様々な矛盾した側面があります。そんな多面的で複雑な人間をデジタルデータとして認識しようとすること自体、実現は非常に難しい話なのではないかと思うのです。

 

 結局のところ、「採用・選考」管理にAIが活用されることといえば、大企業に来る大量のエントリーシートを人の手を煩わせることなく目標の数まで絞ることくらいかもしれません。合理的で正確だとは思いますが、昭和生まれのひねくれ者である僕は、選別するのもされるのも好きになれません。

 

 

 

 ところで、情報の出どころは不明ですが、ネット上で有名な結婚についてのアメリカでの調査結果があります。「どちらかが一目惚れして結婚に至ったカップル」だけを対象に1500人のその後の離婚率を調べたそうです。

 

 離婚率は男性が一目ぼれをして結婚に至った場合は20%以下、女性に至っては10%以下という結果だったそうです。結婚した夫婦の約半数が離婚をするアメリカで、この数字をどう考えるか。

 

 ネット上でも様々な解説がされていますが、僕はここに主観や客観を超越した人の直観のなせるワザを見ます。最新AIにも知り得ない、個人的な過去と未来に根差す直観です。

 

 

 

 今年、僕はマネージャーになって24回目の春を迎えます。これからも自分の直観力に自信さえ持てれば、AIよりマシなマネージャーでいられるような気がします。

 

 その自信のためには、自分のこれまでの直観を否定しないことが大切です。そのために僕は、忍耐と精進の日々を送り続けていかなければなりません。

 

 

 なにせ、一目ぼれで結婚しましたから。

 

 

 

 お後がよろしくないようで。